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Anthropic 15億ドル和解: 控訴2件、支払いは11月

進行中/ 最終確認

米カリフォルニア北部連邦地裁は2026年7月20日、Anthropicが書籍の海賊版データセットを学習に使ったとして支払う15億ドルの集団和解を最終承認した。対象は約48万作品、1作品あたり約3,000ドルで、請求率は91.3%。和解から離脱した権利者側の控訴2件が第9巡回区に係属しており(26-5391・26-5455)、和解の公式サイトは初回支払いを2026年11月15日までに行う予定としている。

発端
カリフォルニア北部連邦地裁のアルサップ判事が、合法的に購入した書籍を裁断・スキャンして学習に使う行為はフェアユースと判断…
現在の状態
進行中最終確認
経緯
6件最新の動き

現時点の結論(2026-10-25 時点)

Anthropic が書籍の海賊版データセットを学習に使った件の 15億ドル(非返還型)の集団和解は、2026年7月20日の最終承認で確定しました。対象は約48万作品、1作品あたり約3,000ドル、請求率は91.3%です。和解から離脱した権利者側の控訴2件が第9巡回区に係属しており、和解の公式サイトは初回の支払いを2026年11月15日までに行う予定としています。控訴の対象と控訴審の日程は、公開されている起録通知からは確定できません。

  • 前回確認時からの変化: 本件を扱うページは今回が初回のため、比較する前回はありません。最終承認は2026年7月20日、控訴の起録は2026年8月20日と8月24日、今回の初回確認は2026年10月25日です。
  • 確定していること: ①和解金は15億ドルの非返還型で、対象は LibGen・PiLiMi から取得した作品リスト上の482,460作品 ②1作品あたりの支払いは約3,000ドル(通常の侵害の法定賠償の下限750ドルの4倍) ③2026年4月16日時点の請求は440,490作品(91.3%) ④期日までに有効な離脱(オプトアウト)を届け出たのは350件・1,802作品、異議・意見は54件 ⑤裁判所は弁護士費用を101,561,111ドル(請求額の一部)と認めた ⑥Anthropic は LibGen・PiLiMi 由来のファイルとその複製を破棄する義務を負う ⑦第9巡回区に控訴が2件係属し、いずれも終了していない。
  • 未確定のこと: 控訴2件が和解本体を争うのか弁護士費用だけを争うのか(公開されている起録通知は「控訴が係属している」ことしか示していません)、控訴審の日程と判断の時期、1作品あたりの実際の支払額、離脱した権利者が起こした個別訴訟の帰趨。
  • 読者への実際の影響: この和解が終わらせるのは「過去の学習データの取得・複製」に関する請求だけで、生成物(出力)や将来の利用に関する請求は対象外です。日本の出版社・著者にとって重要なのは、クラスの定義が「米国著作権局に登録された書籍」に限られている点で、米国で登録していない日本語作品は原則このクラスに入りません。分配は控訴の影響で遅れており、自社の作品が対象かどうかは公式の作品リストで確認する必要があります。
  • 次に注目する日付・出来事: 2026年11月15日(初回支払いの予定日、公式サイトの記載)、第9巡回区の控訴2件の進行(日程は未公表)。
  • 一次資料と最終確認日時: 米カリフォルニア北部連邦地裁 3:24-cv-05417-AMO の最終承認命令(Doc 680、2026-07-20)、和解公式サイト(anthropiccopyrightsettlement.com)、CourtListener の第9巡回区ドケット(26-5391・26-5455)。最終確認 2026-10-25

何が決まったのか

  • 和解金: 15億ドル。非返還型(non-reversionary)で、余った分が Anthropic に戻らない形です。
  • 対象: LibGen(Library Genesis)と PiLiMi(Pirate Library Mirror)から Anthropic が取得した「バージョン」に含まれる書籍で、裁判所が認めた作品リスト(Works List)に載っているもの。482,460作品です。
  • 1作品あたり: 約3,000ドル。命令は「通常の侵害の法定賠償の下限である750ドルの4倍」と説明しています。
  • 請求の状況: 2026年4月16日時点で440,490作品(91.3%)について請求があったと裁判所が認定しています。集団訴訟としては極端に高い請求率です。
  • 弁護士費用: 裁判所が認めたのは101,561,111ドル。請求側は最大25%(3億7,500万ドル)を求めていましたが、裁判所はローデスター(27,082,963ドル)に3.75倍を掛けた額とし、和解基金の約6.8%に当たると説明しています。
  • データの破棄: Anthropic は LibGen・PiLiMi から取得したファイルとその複製を破棄する義務を負います(証拠保全などの例外あり)。裁判所はこれを「クラスメンバーにとっての利益」と評価しました。
  • 離脱と異議: 期日(2026年2月9日)までに有効な離脱を届け出たのは350件・1,802作品(作品リストの0.37%)。異議・意見は54件でした。期限後の離脱は原則として認められず、例外は2件だけです。
  • 請求の受付終了: 2026年3月30日で終了しています(公式サイトの記載)。

誰が対象になるのか(クラスの定義)

裁判所が認めたクラスの定義は、次の条件をすべて満たす著作権者です。

  • LibGen または PiLiMi の、Anthropic が取得したバージョンに含まれる書籍であること
  • 裁判所が認めた作品リストに載っていること
  • ISBN または ASIN を持ち、米国著作権局に登録されていること(初版から5年以内の登録、かつ Anthropic の取得前の登録、または初版から3か月以内の登録)

日本の出版社・著者への含意: 米国著作権局への登録が条件なので、日本で出版された書籍でも米国で登録していなければ、原則としてこのクラスには入りません。逆に、米国で登録した作品を持つ日本の権利者は対象になり得ます。自分の作品が作品リストに入っているかは、和解公式サイトの作品リストで確認できます。

控訴2件: 何が争われているか

  • 第9巡回区控訴裁判所に、2026年8月20日付で 26-5391(Edelson, PC, et al. v. Anthropic, PBC)、2026年8月24日付で 26-5455(Cowan DeBaets Abrahams & Sheppard, LLP, et al. v. Anthropic, PBC)が起録されています。10月25日時点でいずれも終了していません。
  • 事件名から分かるのは、控訴したのが和解から離脱した権利者側(法律事務所・代理店を含む)だという点です。
  • 未確認: 控訴の対象。和解の確定そのものを争うのか、弁護士費用の配分だけを争うのかは、公開されている起録通知(ドケットへの起録)からは判断できません。英語の解説サイトには「手数料だけの控訴」と整理するものがありますが、一次資料では確認できていません。
  • 未確定: 控訴審の日程、口頭弁論の有無、判断の時期。いずれも公表されていません。

経緯新しい順 ・ 6件

  1. 最新
    第9巡回区のドケットに終了の記録なし。和解公式サイトは初回支払いを2026年11月15日までと案内。
  2. 最終承認命令(Doc 680)。事件は判決で終結し、請求は棄却(with prejudice)。
  3. 最終承認の審理。
  4. 請求の受付終了。
  5. 離脱・異議の届出期限。
  6. カリフォルニア北部連邦地裁のアルサップ判事が、合法的に購入した書籍を裁断・スキャンして学習に使う行為はフェアユースと判断する一方、海賊版サイトから取得した約700万冊を保持していた行為はフェアユースに当たらないと判断しました。
  • 2023-08: 作家の Andrea Bartz 氏、Charles Graeber 氏らが Anthropic を提訴(のちに集団訴訟へ)。
  • 2025-09: 15億ドルの和解に合意。同月に予備承認。
  • 2026-08-20 / 08-24: 離脱した権利者側の控訴が第9巡回区に起録(26-5391 / 26-5455)。

確定していること/未確定のこと

確定

  • 和解は最終承認され、判決が出ている。金額は15億ドル、対象は482,460作品、1作品あたり約3,000ドル。
  • 請求率91.3%、有効な離脱は350件・1,802作品、異議・意見は54件。
  • 弁護士費用は101,561,111ドル。
  • LibGen・PiLiMi 由来のファイルの破棄義務。
  • 第9巡回区に控訴2件が係属し、終了していない。

未確定

  • 控訴の対象(和解本体か、弁護士費用のみか)と、控訴審の日程・判断。
  • 1作品あたりの実際の支払額(報道では控訴の影響で額が変わり得るとされるが、一次資料では未確認)。
  • 離脱した権利者による個別訴訟の帰趨。
  • 日本の権利者に対する実務上の影響の詳細(米国登録の有無で結論が変わる)。

読者への実際の影響(実務)

  • メディア・出版社: 「過去の学習データの取得」に関する請求は、この和解で一区切りが付く方向です。ただし対象は作品リストと米国登録の条件を満たすものに限られます。自社作品の米国登録の有無を棚卸ししておくと、同種の和解が今後出たときに判断が速くなります。
  • 生成AIを業務で使う企業: この和解は出力(生成物)と将来の利用についての請求を終わらせません。学習データ由来のリスクを契約でベンダー側に寄せる交渉は引き続き必要です。
  • 法務: 価格の決まり方が変わった点が実務上の意味を持ちます。裁判所が認めたのは「海賊版サイトからの取得・保持」に対する支払いで、合法的に購入した書籍の学習はフェアユースと判断されています。自社コンテンツがどう取得されたかの記録が、将来の請求額の根拠になります。
  • 日本の権利者: 公式サイトの作品リストで自作品の有無を確認できます。請求の受付は2026年3月30日で終了しているため、新規の請求はできません。

これから見る点

  • 2026年11月15日: 初回支払いが予定どおり行われるか(公式サイトの記載)。
  • 第9巡回区 26-5391・26-5455 の進行。控訴の対象が明らかになれば、支払いへの影響も見えてきます。
  • 離脱した権利者の個別訴訟。Anthropic を相手取った別訴は係争が続いています。
  • 他のAI企業の訴訟(OpenAI・Meta・Suno など)で、この和解の「1作品あたり約3,000ドル」が価格の基準として使われるか。

よく検索される疑問

Q. Anthropic の和解金はいくらで、いつ支払われますか。
A. 15億ドルです。初回の支払いは2026年11月15日までに行う予定と、和解公式サイトが案内しています。控訴2件が係属しているため、対象や金額によっては後回しになる場合があります。

Q. 1作品いくらもらえますか。
A. 和解の内容は1作品あたり約3,000ドルです。ただし実際の支払額は、請求の競合や控訴の影響で変わり得ます。実際の額は一次資料で確認できていません。

Q. 日本の著者も対象になりますか。
A. クラスの定義に「米国著作権局への登録」が含まれるため、登録のない日本語作品は原則として対象外です。米国で登録した作品を持つ場合は、公式サイトの作品リストを確認してください。

Q. この和解で、AIの生成物に関する訴訟も終わりますか。
A. 終わりません。和解で放棄されるのは過去の学習データの取得・複製に関する請求で、出力や将来の行為に関する請求は含まれていません。

Q. フェアユースの判断は確定しましたか。
A. 2025年6月の第一審の判断は残っていますが、Anthropic がこの判断自体を控訴していないため、第9巡回区の判断としては示されません(報道ベース)。他の連邦裁判所を拘束する効力もありません。

出典

  • 米国カリフォルニア北部連邦地裁 3:24-cv-05417-AMO「Order Granting Final Approval of Class Action Settlement; Granting in Part Motion for Attorney's Fees, Reimbursement of Expenses, and Plaintiff Service Awards; Judgment」(Doc 680、2026-07-20)— 2026-10-25 に全文を取得して確認
  • Anthropic Copyright Settlement 公式サイト(JND Legal Administration 運営)— 2026-10-25 に取得。初回支払いの予定、請求・離脱の期限を確認
  • CourtListener 第9巡回区控訴裁判所 ドケット 26-5391(Edelson, PC, et al. v. Anthropic, PBC、2026-08-20 起録)/26-5455(Cowan DeBaets Abrahams & Sheppard, LLP, et al. v. Anthropic, PBC、2026-08-24 起録)— 2026-10-25 に検索APIで確認(いずれも終了記録なし)
  • ロイター「US judge approves Anthropic's $1.5 billion settlement of copyright lawsuit」(2026-07-20)— 承認と弁護士費用の概要を報道で確認
  • 既存の関連ページ: 生成AI 著作権訴訟 一覧、音楽生成AIの著作権訴訟、画像生成AI著作権訴訟

未確認の一覧

  • 控訴2件の対象(和解本体か弁護士費用のみか)と、控訴審の日程・判断時期。
  • 1作品あたりの実際の支払額。
  • 離脱した権利者の個別訴訟の審理日程。
  • 日本の権利者に対する具体的な分配の実績(一次資料では確認できていません)。

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