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OpenAI 著作権訴訟のアミカス52件: 誰がどちら側か
NYT らが OpenAI と Microsoft を訴えた著作権訴訟(MDL No. 3143)で、10月30日が期限の第三者意見書(アミカス)は提出許可の申立てが52件で、期限後は増えていない。内訳は原告支持26・中立7・被告支持18・立場未確認1、許可はまだ0件(2026-11-01 14:35 時点のドケット)。
- 発端
- 裁判所は Frye 氏の申立て(2282)を提出許可を求めていないとして却下(2412。再提出は可)
- 現在の状態
- 進行中最終確認
- 次の予定
- なし確定している今後の予定はありません
- 経緯
- 3件最新の動き
結論(2026-11-01 時点)
提出許可の申立ては52件で、許可は0件です。内訳は原告支持26・中立7・被告支持18・立場未確認1。期限(米国東部 10-30 23:59)の後にドケットを取り直すと、最終記録は ECF 2463(10-31・出廷届)で、アミカスの提出も許可・却下の命令も期限後は0件でした(11-01 14:35 取得)。
アミカスは判断を拘束しません。効くのは争点の立て方で、同じ「安全保障」が両側から使われ、著者の団体も割れました。全体はOpenAI・Microsoft 著作権訴訟に。
手続きと数え方
- 提出の手続きは 2026-08-07 の命令(ECF 1663。上限6,000語)で定まり、期限は 10-16 から 10-30 に延びた(ECF 2049)
- 52件はいずれも「許可を求める申立て」で、意見書の本文は添付の提案意見書でしか公開されていない
- 数は意見書の本数(WGA 東・西は 2332 と 2385 の2本に名を連ねる)
- 立場は提案意見書の表題・本文か、申立ての項目名で決めた。どれにも無いものは推測で埋めず「未確認」とした
- 意見書が別項番になる例がある(Khosla は申立て 2437 に添付が無く、法律メモ 2439 の添付に意見書)
- 数えていないもの: 2377(2372 と同じ意見書)、出廷申請・企業開示・法律メモ(2458 など)、申立ての無い出廷表明(2432・2450)。括弧内は ECF 番号と提出日
経緯新しい順 ・ 3件
- 最新再取得でも52件。増えたのは出廷届(2463)。命令は 2412 以降0件
- 期限をまたいだ取り込み(01:37 米国東部)でも項番は増えず、52件で確定
- 裁判所は Frye 氏の申立て(2282)を提出許可を求めていないとして却下(2412。再提出は可)
- 2026-10-28〜29: 期限まで2日で11件(10-29 だけで10件)。10-30 の期限当日に39件が入り52件になった(夜の19件)
原告支持の26件
- AI Rights Project(2099・法律メモ 2100。10-14): 表題が「in Support of Plaintiffs」。問いは「フェアユースは人間の創造的判断を前提とするか」「AI学習に広げるのは立法か司法か」(提出団体の発表。法律メモは未読)
- 出版4団体(AAP・CCC・IBPA・STM。2304・法律メモ 2305。10-29): クラス原告と報道原告の双方を支持。学習のための複製は変容的でない、ライセンス市場は既にある、と論じる(本体は未読)
- Center for American Rights ほか5者(2306。10-29): 表題に立場は無いが、被告の理論を退ける内容で原告側。知的財産の保護は国家安全保障の一部だとし、「Pro-SI かつ Pro-IP」と結ぶ
- Digital Content Next(2325・法律メモ 2326。10-29): 報道原告を支持。オプトアウトしなかったことは暗黙の許諾にならないと論じ、会員のユニークビジターが2023年比2025年で26%減った宣言を添える
- 4労組(SAG-AFTRA・AFM・WGAW・WGAE。合わせて25万人超。2332・法律メモ 2333。10-29): 2026年の SAG-AFTRA・WGA 協約にAI学習ライセンスの通知と団体交渉の権利が入ったとし、学習ライセンスの市場は既に交渉されていると論じる(協約の条文は当サイト未確認)
- Copyright Alliance(2359・法律メモ 2360。10-29): 学習は「中間的な複製」で変形的目的を果たさない、ライセンス市場は現に成立している、など5点
- Open Markets Institute(2372。10-30): 報道原告を支持。無断の大規模複製は「不公正で、社会を壊す競争」で、学習データのライセンス市場を壊しうると、競争政策の言葉で論じる
- News/Media Alliance ほか報道4団体(ProPublica など。2373・法律メモ 2374。10-30): 報道原告を支持。記事の吐き出しも RAG で本文を貼ることも記事と同じ目的の利用で、害はライセンス市場の破壊に及ぶ
- AI Coalition for Data Integrity ほか(NAVA・WGA 東西など10団体。2385。10-30): 申立ての項目名が「Amici Curiae AI Coalition for Data Integrity et al. in Support of Plaintiffs' Motions for Summary Judgment」。意見書の PDF は未収録で本文は未読
- 憲法学者11人(Balkin 教授ら。2388。10-30): 同意申立ての項目名が「First Amendment Scholars ... in Support of News Plaintiffs' Motion for Summary Judgment」。本文未読
- 音楽業界9団体(ASCAP・BMI・RIAA・NMPA など。2393・法律メモ 2395。10-30): 提案意見書の表題で原告支持を確認。主張の要約は未掲載
- Ashley Judd 氏(2399。10-30): 2017年の NYT のワインスタイン取材で最初に名乗り出た情報提供者。被告の製品は調査報道の代替になり将来の報道の資源を痩せさせると第4要素に絞る
- 下院司法委員会の3議員(Raskin・Nadler・Johnson。2404。10-30): 司法省の意見書(1682)への反論で原告側に置いた。司法省は特定の脅威を挙げずに国家安全保障を持ち込み権限を越えている、求める政策変更は議会の権限の外にある、という立法府の権限論
- PEN America・Protect Democracy Project・RSF USA(2413。10-30): 同意申立ての項目名が「in Support of News Plaintiffs' Motion for Summary Judgment」
- Human Consent Foundation ほか8者(CAA・NAVA・Blanchett 氏・Soderbergh 氏ら。2417。10-30): 表題に立場は無いが、序論で「権利処理は費用過大で市場も評価枠組みも無い」という被告の主張を誤りとし、第4要素に市場の実情を反映せよと論じる(31ページ)
- 著作権法の教授ら(2420。10-30): 申立ての表題が「for Leave to File Brief as Amici Curiae in Support of Plaintiffs」
- Future of Life Institute・AI Safety Asia・RadicalxChange・Tech Oversight Project ほか計16者(2421。10-30): 表題が原告の略式判決申立ての支持。AIの安全・宗教・教育の団体で、権利者団体とは層が違う
- Joseph Stiglitz 氏(経済学者。2438。10-30): 添付の表題が「Proposed Brief of Professor Joseph Stiglitz As Amicus Curiae In Support of Plaintiffs」
- AI Startups 10社(BandLab Singapore・Boomy・Splice など。2460。10-30): 提案意見書(22ページ・5,541語)の表題が「in Support of Plaintiffs」。ライセンス事業を営む小規模AI企業で、Engine ほか(2335)と割れた
- Minderoo Centre for Technology and Democracy(ケンブリッジ大。2382): 表題が被告申立てへの反対
- 著作者・写真家らの12団体(Dramatists Guild・SFWA など。2402): 宣言(2402-2)の表題が原告支持
- Kenneth Burns 氏(2406): 表題が原告支持
- America's Newspapers(2448): 表題が報道原告の支持
- Jim Albrecht 氏(2452): 表題が報道原告の支持
- WME(2455): 申立て本文が報道原告の反対書面の支持
- 報道8団体(AAN・LION・NewsGuild/CWA・SPJ など。2457): 表題がクラス原告と報道原告の支持
中立の7件
- Ron Suskind 氏と Brian L. Frye 教授(2283。10-28): 学習が報道の市場を害するとは限らず、救済はライセンス義務ではなく出典表示で足りると論じる。OpenAI が Suskind 氏の会社に3%出資していると開示
- Matthew Sag 教授(Emory 大。2308。10-29): 原告の「市場の希薄化」論は Kadrey 対 Meta 判決が初めて述べたもので、その唯一の論拠は Sag 教授自身の論文だが、範囲は本件を説明しないと論じる。記録は変容性と害の不在で被告に有利としつつ、2点は裁判所に委ねる
- Wikimedia Foundation(2361。10-29): 事前学習の複製はフェアユース寄りだが、検索して回答に貼る RAG はフェアユースではないと、利用の段階で分ける。Warhol 判決を根拠に一括判断を退ける
- Pamela Samuelson 教授と Christopher Jon Sprigman 教授(2380。10-30): 表題は中立だが、目次は「希薄化を害と推認せよという原告の主張を退けるべき」で、原告の害の理論を崩す構成(本文は未読)
- Michael Moritz 氏(Sequoia Heritage の投資家。2434。10-30): 表題が中立
- CAIDP ほか AI の専門家・法律学者(2408): 表題に立場なし。一律のフェアユース判断を両方退け、学習データの透明性を求める
- IIPSJ(Mtima 氏。2451): 表題が「IN SUPPORT OF NEITHER PARTY」。著作権の社会正義の観点
被告支持の18件
- Kevin Kelly 氏(2111・法律メモ 2112。10-16): 表題が被告支持。法律メモは未読
- Public Knowledge(2313。10-29): 被告の一部の申立てを支持。学習の中間複製はフェアユースで、学習は取得や出力と切り分けるべきだと論じる
- Authors Alliance(2328。10-29): 論点を「市場の希薄化は第4要素の害か」の1つに絞り、希薄化は単なる競争だと反対する。原告の Authors Guild とは別の著者団体
- Engine Advocacy・Developers Alliance・Lazy Moose Co.(2335。10-29): 1つのモデルの学習に30億点超の作品の許諾が要り、ライセンス義務は現実的でないと論じる(数字は意見書の引用)
- Copia Institute(Techdirt を運営。2369。10-30): 著作権でAIの開発を止めることは憲法の進歩条項に反し、表現の自由の点でも学習は禁じられないと論じる
- A.I. Progress(2370。10-30): AIの便益(災害支援・医療・農業)は学習した作品そのものを読者に渡さず、市場の代替損害は無いと論じる
- Foundation for American Innovation ほか(元DIA副長官ら3人が連名。2378・法律メモ 2379。10-30): 学習で得た能力が生む国防・安全保障の利益を第4要素で計量せよと Oracle 判決を引く
- Joshua S. Gans 氏(トロント大。2381。10-30): 表題に立場は無いが、結論が「報道原告が一般目的の学習のフェアユースを一律に排除しようとするのを退けよ」なので被告寄りに数えた。販売減だけでは害を立証できず、後から市場が生まれてもフェアユースは否定されない、など3点
- Sarah Rose Siskind 氏と Michael Wall 氏(独立の制作家。2403。10-30): OpenAI を支持。自分の事業はAIなしでは回らないという実例から、AIが創作を代替するという原告の前提を崩す
- CCIA・NetChoice・TechNet(2429。10-30): 書簡が被告の略式判決申立てを支持すると明記。OpenAI は NetChoice と TechNet の会員だが資金は出していないと注記
- Gregory Leppert 氏(ハーバード法学院 Institutional Data Initiative の執行ディレクター。2449。10-30): 書簡に「in support of Defendants」と明記
- 元上院議員 Rick Santorum 氏と元下院議員 Rick Boucher 氏(2459。10-30): 提案意見書(24ページ)の表題が被告支持
- Midjourney・Runway AI(2461。10-30): 提案意見書(35ページ)の表題が被告支持
- Trevor Lawrence Jr. 氏・Chamber of Progress・Abundance Institute(2462。10-30): 提案意見書(20ページ)の表題が被告支持
- CTA ほか5団体(ACB・ALA・ARL・BSA。2384): 表題が被告の略式判決申立ての支持
- EFF(2407): 表題が被告の略式判決申立ての支持
- 計算機科学者3氏(Knoop・Lowd・Schmidt。2447): 表題が OpenAI の支持
- Khosla Ventures(2437 の申立て・意見書は 2439-1。10-30): 提案意見書(29ページ)の表題が「in Support of Defendant OpenAI, Inc.'s Motions for Summary Judgment」、結論も OpenAI の申立てを認めるよう求める。2019年に OpenAI へ最初に出資したベンチャーで、運用資産は約250億ドル
立場未確認の1件
顔ぶれから推測はしません。
- Rebecca Tushnet 教授と Edward Lee 教授(2394): PDF(2394-2・28ページ)は取れるが埋め込みフォントで本文も表題も文字にできない。CourtListener 側も text 未抽出
主な論点
- ライセンス市場はあるか: 出版4団体・4労組・Copyright Alliance・Human Consent Foundation ほかは既にあるとし、Engine ほかと Khosla は費用過大で調達できないと反論
- 希薄化は害か: 4労組は害、Authors Alliance・Sag・Samuelson と Sprigman は退ける(著者側も割れた)
- 著作権法の外の枠: 安全保障(CAR=原告、FAI=被告)、憲法(Copia)、競争法(Open Markets)、議会の権限(3議員)、透明性(CAIDP)、社会正義(IIPSJ)
まだ分からないこと
- 裁判所が許可するか。判断の期日は公表されていない
- Tushnet・Lee 両教授の立場(PDF の文字を抽出できない)
- 同じ日に出し直した 2283(Suskind・Frye)が ECF 2412 の却下の対象に入るか
出典
- MDL ドケット(CourtListener)。項番 2306〜2463 を読んだ。最終確認 2026-11-01 14:35(日本時間)
- Khosla Ventures の意見書 ECF 2439-1。ほかの提案意見書は各申立ての添付 PDF(例 ECF 2361-1)
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